第10目のテーマは ジュリアをどこまで軽量化するか。できるか・・・。

その1(概要と剥離作業)  その2(補修と塗装作業)  その3(ついで作業と集計表) 
その2,その3,は、文字をクリック↑すると、ページへリンクします。


 その1(概要と剥離作業

概要

ARC九州シリーズ第1戦を終えて、今後どこをどのように改良していくか。。。

エンジンマウントの交換や、折れたファンの交換などは終わった。

その他に、速くするためにどこをイジるか。。。

105歳じいさまに聞いてみた。「お金を掛けずに速くするなら、軽量化してください。」

そういう風に言われて、実行してみようと思った。

軽くすることにお金は、どれだけ必要なのか???

どこまでの軽量化を目指すのか。。。

個人レベルでどこまで手を出していいのか。。。

結果論として、言っておきます。軽量化は個人レベルでもできます。

しかし、板金塗装(鉄板へのダメージを無くす)を完璧にしたいなら、プロに頼みましょう!

だが、私はここまでやってみました。特大レポートになりました。

気合いを入れて読んでください!最後の(その3)では、どれだけ軽量化したかと

いう、計測結果も発表しています!!!ご期待!!!!


基本的考え方。
レーシーな内装へと変化させるが、それ以外はノーマルの状態まで戻すことが可能である!を原則として作業を行う!

とりあえず、フロアマットをすべて剥ぎます。
私の車は、フロアマット(2000GTVの黒い絨毯生地)とそれとガラス繊維の断熱材を敷いていましたので、それをすべて剥がしました。すると、以前フロアを作成してもらった時の塗装面(赤)が出てきます。

所々、塗装が剥げているところや、錆びが進行しているところもあるようです。以前の板金塗装をお願いしたときにフロアの作成をしてもらいましたが、パネルごと全部を交換してもらったわけではなく、切り張りしてもらった経緯があり、その接合部分から腐食が進んでいるような感じがします。
フロント助手席側です。サイドのドア前の穴が3つ開いている所がありますね。ここは、皮のシートが貼ってあり、サイドポケットが付いていました。これもシートごと外してしまいます。

私の2000GTVは、初期登録時は、白でした。ですから、フロント奥は白色がそのまま残っています。フロアだけ赤に塗られていました。
運転席側です。アクセルワークの箇所は、塗装が結構剥がれていました。各ペダルの裏側には、純正当時の断熱材のガラスクロス繊維がこびり付いていました。手で取れる範囲で取りました。

衣服にガラスクロスの繊維が付いて、痛かゆくなりました。
汚れてもいい、長袖での作業をおすすめします。
リアの座席を取り外したところです。
シートベルトの後方支持などは、そのままです。

リアフロアは白のままの状態でした。
このままの白でもいいのですが、今回は、徹底的に軽量化しますので、この部分のアンダーコートも剥がしていきます。
とりあえず、剥離に必要なものを揃えたところです。
左上から、キッチンペーパー、サランラップ、塗装剥がし液、その下60番のサンドペーパー取っ手付き、プライマー(白)、錆び止め転換剤、ハケ、下の段左から、ビニール手袋、マスキングテープ、スクレイパー2種類、防塵マスク。以上です。

スクレイパーは、必ず貫通タイプで固いものを購入してください。柔いタイプでは、硬化したアンダーコートを剥がせません。

最終的には、他にも数量の変更などがあります。(その3レポート)の最後の集計をごらんください。
剥離剤を塗る前に、配線などを溶かして、汚したりしないようにつり下げています。今思えば、すべて取り外してしまえばよかったと後悔しています。

とりあえず、フロアすべて剥離剤を塗っていきます。

分厚い膜が出来ていますので、一回くらいの塗り込みでは、取れません。最終的には、各3回くらいは塗っています。
剥離剤を節約するために、塗った上からラップを貼っています。こうすることで剥離剤の揮発を遅くし中まで浸透しやすくする。貧乏レストアの見本です。(笑)

剥離剤は、ラップも溶かしてしまう勢いですので、完全に揮発を防ぐことはできませんでしたが、ある程度は、これで剥離剤を節約できたようです。
リアのフロア下のアップ画像です。
塗装面がシワになって浮き上がっている様子がわかりますか?
フロントのフロア面もラップを敷いて剥離を待ちます。
助手席側の一回剥離が終わったところです。まだ、黒く見えているフロアは、完全に落としていない証拠です。フロントの水抜き穴周辺の錆びが多かったので、キッチンペーパーに錆び除去液を浸透させてフロアに貼り付けて錆び取り作業をしているところです。

このまま、2時間ほど時間を置きました。
結果からすると、それでも取れなかった所は、耐水ペーパーなどで
磨いていきました。
センターコンソールの剥離作業です。化石でも発掘しているかのような分厚い構造ですね!!!

白いフロアのコートの下に、分厚い黒のアンダーコートがフロア一面に敷き詰められています。これは、2000GTVの純正当時の物です。この黒いアンターコートが経過年数により、硬化して、剥離剤をつけてもほとんど溶けませんでした。そういうところはスクレイパーで強引に剥がしていきました。

スクレイパーは、この三角タイプより、細長いタイプの方がフロアの形状には合います。こっちのタイプは、この後ほとんど使用しませんでした。
シフトノブの奥のスペースまで、アンダーコートがびっしりです。
上の画像の拡大写真です。厚みは、3,4ミリはありそうなこのアンダーコートを気合いで剥がしていきます!そうとう疲れます。
助手席側が一番作業性がいいので初めに剥離が終了しました。上からプライマーを吹き付けて錆びの発生を防ぎます。
ここは、助手席側の後ろの座席の足下です。
剥離剤を塗って一回目の剥離が終わったところです。
黒のアンダコートが剥がれきっていません。
その上から、再度剥離剤を塗り、ブラシで磨きながら剥離剤とアンダーコートを剥がして、タオルで拭き取っていきます。

この部分のパネルは、以前板金塗装時に、ハンマーで叩き出しで形を形成させていたので、その叩いた後が目に付きます。
叩いた後の深い傷の箇所への剥離が少し残っていますが、これぐらいの状態でプライマーで錆びから保護しました。
こちらは、反対側です。運転席側の後ろの座席の足下です。
同じように作業を進めていきます。

こちらのフロアパネルもハンマーで形を叩き出してある跡がわかります。
立ち上がりの部分のアップです。錆びが多く発生しているところに錆び除去剤を塗って、磨きます。
錆び除去作業が終わったところで、プライマーを吹きました。
4面フロアの最後の運転席側です。
この状態から、剥離剤を塗って、放置し浮き上がった所を剥がしていきます。
一回、剥離作業が終わったところです。黒くなったいるところは、アンダーコートの下地が残っているところで、茶色所は錆びです。その他よく見ると、穴が開いている所が、たくさんあります。5カ所くらい。

すべて、後でFRPで補修していきます。
2回目の剥離剤塗布後です。10分後ぐらいに、ワイヤーブラシで磨いていきます。すると、このように鉄板の下地が見えてきます。
一通り、すべて磨いていった後です。地肌が露出してきた所です。剥離剤で溶けたアンダーコートの下地がふき取りきれていない部分があります。それを、ブレーキクリーナーを使って吹きつけ後すぐにタオルで拭き取っていきます。
ふき取りが終わった所です。黒くなっている箇所は、錆び転換剤を塗って黒くなっている部分です。この上から、プライマーを吹き付けて錆びを防ぎます。
プライマー吹きつけ後です。黒く見える所は、フロアに水抜き箇所以外は、すべて穴が開いているところです。

すべて、後で補修します。
リアの座席下に作業は進みます。同じ要領で、剥離剤を塗りスクレイパーで第1回目のアンダコートを剥がしていきます。この分厚い層が見えるでしょうか!!

この形のスクレイパーが使えます!貫通式で固いものです。
剥離一回目の終了です。アンダコートの下地の黒のみが残っています。この状態から、再度剥離剤を塗って、10分待ち、ワイヤーブラシで擦って、ブレーキクリーナーで磨いた下地をふき取っていきます。
ふき取りが終わると、完璧な剥離後の鉄板がでてきます。
感動する一瞬ですね!!助手席側のリアです。
運転席側のリアです。
同じような作業を行っていきます。
リアの鉄板の状態は、非常にいい状態だと確認できました。
その後、錆び防止のためにプライマーを吹き付けておきます。
このときも、しぶとく、配線や、シートベルトを付けたままでした。

早く、はずせよ!って感じですね。(笑)
センターコンソールの磨きです!同じように2回の剥離後、錆びがある箇所を錆び除去剤を塗り徹底的に、磨きあげているところです。
磨きあがりが完璧に終わった所です。
この時点で、プライマーを吹き付けます。
吹きつけが終わった画像です!
同じく別角度からの画像です。フロアが一面真っ白になった所です。プライマーはスプレータイプを使用しましたが、周りにこびり付く事はなく、またどうしても付着してしまったら、シンナーで軽くふき取れば落ちるようです。特に、マスキングなどはしませんでした。

ガラス面付近などは、マスキングをおすすめします。
リアの背もたれ部分とリアパネル部分の剥離作業です。
もともと、この部分は、塗装が凄く薄い事と、アンダコートが付いていませんので、このまま上から上塗りしようか。とも考えましたがどうせだから。とついでに全部きれいに磨いていきます。

一回目の剥離作業です。塗布面が立体の為、剥離剤が流れ落ちるせいか、たっぷりめに塗ってもあまりきれいに落ちません。

それでも、3回くらい根気よく付着させて、剥離していきます。
リア背もたれとパネル部分の剥離が完了したところです!

※注意
剥離作業は、必ず、一面一面進めて行ってください。
鉄の地肌は、すぐに酸化して錆びて逝きます!(泣)

剥がしたら、すぐプライマーかサフェーサーの吹きましょう!
リアパネルの部分です。こちらも剥離作業が終わったところです。
リアパネルは、リアガラス面に接近していますので、新聞紙でマスキングを行いました。その後、プライマーを吹き付けています。
これで、室内の面はすべて下処理まで終わったことになります。
引き続き、トランクルームの剥離です。
一度、分厚く剥離剤を塗布して1時間くらい時間を置きました。

すると、このように、塗装面が浮き上がってきます。
スペアタイヤを置く場所です。こちらも剥離剤のせいで塗装面が浮き上がっているのがおわかりでしょう!!
軽く、一度スクレイパーで剥がしたところです。剥がしきれなかった所は、無理矢理スクレイパーで剥がさずに、再度、剥離剤を塗布してより深い層への浸透を待って、剥離したほうが鉄板を傷つけずに作業が進みます。そういう意味では、剥離剤は結構、量を使いました。
トランクルームも奥の一段あがった面には、フロアと同様に分厚いアンダコートが密着していました。この面は、トランク内に入り込みスクレイパーの柄をハンマーで叩きながら剥離していきます。
この作業が一番きつかったです!狭いトランクの中に入って、しかもハンマーで叩きながら剥がしていくのです。こんな作業は一度っきりにしてほしいですね!奥に見える茶色の所は、錆びではなく、以前接着されていたスポンジのカスです。鉄板にボンドで接着というのは、いかにもイタリアらしいですね。
一段上がったトランクルームのアンダーコートの剥がしが終わったところです。アンダコートの下地の黒は、もう一度剥離剤を塗ってこれから剥がしていきます。一段上がった面にあるものは、バッテリーをトランク内に移設したため、バッテリー固定のステイです。シルバー色の配線は後部用のアース配線です。
トランク内を再度、剥離剤を塗って剥がしたところです。
まだまだ、取りきれない部分があります。
別の角度からです。だいぶん、落ちてきましたが、一度錆び除去剤を塗って、錆び落としも同時進行していきます。
錆びが黒く転換され、塗装面もだいぶん剥がれてきた様子です。
さらに、剥離剤を細かいところまで塗り込み、塗装を剥がしていきます。スペアタイヤ部分は、形成に細かいシワが多いため塗装を剥がすのが大変でした。
すべて、剥離が終わり、プライマーを付着させました。
別角度です。手前に新聞紙のマスキングがあるのは、燃料タンクです。今回は、取り外していませんので、そのままマスキングのみです。
トランク内の塗装後、燃料タンクも再塗装する予定です。
以上で、下処理がすべて終わりました。この時点で、錆びが浮き上がってきた箇所は、再度プライマーを剥がし、錆び除去剤で磨いた後、再度、プライマーを吹き付けるなどの処理を行っています。この時点で内装アンダコートの軽量化が終了しましたが、すごい量のカスが出てきました。ちゃんとゴミを分別して後日、体重計にて測定するつもりです!!  (その1 完)

その2へつづく!!!

その2も見る!