第7目のテーマは 鏡面仕上げですぞ!むふふふっ。 


 

前から考えていました。。。ジュリアのカムカバーにきれいなものがない!

そこそこ、きれいにしている人はいます。がしかし!!鏡面加工までしている人はいない。なぜ?

格好悪いから??面倒だから?速くなるわけでもないし?

ア○車のように、メッキ加工なら許せません。私も!

でも、鏡面加工なら別でしょう!勝手にそう思っていました。

きれいにしても、1馬力も速くはならないんです!!!!

でも、見た目15馬力ほどアップした気持ちになります!!!(私の個人的意見です。)

さあ、禁断の扉は開かれました。貴方の心をくすぐりますかな?????

まず、道具の説明から。
左上から、耐水ペーパー1200番1000番600番320番120番です。しかし、この後で、実際は追加で購入しています。80番です。
その横のポリ容器が、今回自分で試したかった液体。KCクリーンユニ4kgです。後で解説します。その下左から、研磨剤の通称(白棒)とグリーンだけど、(青棒)。カッター。粉塵マスク。サイザル。フェルトバフの堅(かた)と普通と仕上げ用のバフ。その横が軸付きのフェルトバフ。そして衣装箱。ワイヤーブラシ。カムカバーとオイルキャップとボルト6本とブローバイガスの出る取り付け口までを今回、研磨します。

フェルトバフの上にあるのは、研磨剤のピカールです。
その左のは、バフを取り付けるときのエアリューターの口径に合わせるジョイントです。アーバーと言います。
カムカバーを取り外します。私のは、2000GTVですので大きめのスパナ等で緩めますが、前期だと六角レンチが必要になりますね。

今回の作業のついでにカムカバーのカスケットを交換します。
同じ考えでしたら、事前にカムカバーガスケットをご準備ください。

私のカムカバーは、左のような状態でした。結構汚いですね。(笑)

どこまでこれをきれいにしていくか!!お楽しみです!!
まずは、カムカバーの内側の汚れを取ります。ほとんどオイルによるものです。ふだんオイル管理をちゃんとやっているとあんまり汚れるところではありません。私のはこれくらい汚れていました。外したパーツもいっしょに溶液に浸けます。
ここで、うわさの溶液の登場です。2003年2月号NO.68「Old−timer」オールドタイマー[八重洲書房出版]強力水溶性洗浄剤「KC・クリーンハード」「KC・クリーンユニ」の紹介がされていました。アルミの材質でも安心のKCクリーンユニを今回購入して早速試してみたいと思いました。やはり、自分で体験しないと!
知ってる人は、使ってる!この溶剤。注意書きにもありますが、汚れの強い物は、5倍から10倍に薄めて、汚れが少ない物は、20倍くらいに薄めます。今回は、溶液4kgに対して水を8リットル入れました。1対2の割合で使用します。この液体は、皮膚にやさしく泡切れがよくあまり鼻にツンときません。しかも、ポリタンクに保存して何度も使用できますのでコストパフォーマンスにも優れています。インターネットで購入可能です。詳しくは、こちらから
液に浸して5分待ちます。
その後、ここで使い古したハブラシを準備ください。
その程度で軽くこするだけで見る見る落ちていきます。
手で汚れの上をなぞるだけでも落ちていきますが、隅々はハブラシでこするように落とします。この作業は、約30分しました。
延べ、液体から上げるまでに40分ぐらいだと思います。これでドブ漬けの作業は終了です。油分が完全に取れた状態です。軽くふき取って研磨の作業へと移ります。ちなみに、ガスケットは今回は浸けていませんが、浸けても溶けるようなことはありません。
柱に立て掛けての撮影。かなりきれいになり本人は、満足です!
のちのち、この溶剤で今度はキャブレターをドブ漬けする予定です!
研磨作業に入っていきます。まず、エアリューターに60番の軸付きの耐水ペーパーでアルミの地肌の「す」を削っていきます。

ところが、これがのちのちの後悔です!!私は、もし次回やるならエア工具は使わないことにします!!このときアルミの「す」を削ったときに逆に手加減が狂って深く削りすぎる所が出てくるのです。

これを回避するために次回からは、始めから手で削りたいと思っています。ご参考ください。そのかわり、時間は掛かりますけど・・・。
左写真は、エアーリューターの60番の後で、耐水ペーパーの80番が終わったところです。CRCクリーナーを吹き付けながら磨いていきます。
全体的に擦り傷が出来ているのがわかりますか?しかし、アルミ鋳造のときの「す」はすべて無くなっています。
左が、120番が終わったところです。写真では、わかりにくい点もありますが擦り傷が少しずつ小さいものになっていきます。
左が、320番が終わったところです。ここで一日の作業が終了です。
次の日は、どうしても納得いかない傷(初めのエアリューターで深く入った傷)を取るためにその部分だけ80番から再度修正していきました。この作業に4時間掛かりました。鏡面になったときに映った風景が湾曲しないように、「あて」をペーパーに巻いてなるべく作業します。そして、この時点で耐水ペーパー1200番まで終了です。
600番1000番1200番での作業は、すぐ終わっていきます。
ですから、鏡面仕上げにする作業のポイントは、いかに若い番手(80番や120番)で根気よく磨くか!!にかかっています!!!!
1200番まで作業しての後戻りは、大変な時間のロスになります。
初めは、進まない作業ですけど。ここの作業をしっかりしましょう!
オイルキャップやブローバイガス取り出し口は、いきなりサイザルバフを使用します!。
サイザルバフ??通称(サイザル)という麻の素材を利用したバフです。下地の金属を削ることなく、表面を研磨できる優れものです。

今回は、本当は、オフセットサイザルを使用したかったんですけど。
購入に時間が掛かるので普通の形のサイザルを購入しました。

研磨剤の白棒をサイザルの研磨面に擦りつけて磨きます。
白棒は、(中目)で青棒は、(仕上げ)になります。

エアーリューターにサイザルと取り付けて磨きます。
ものの15分で左のような鏡面まで行きます!

じゃ〜。サイザルで初めからカムカバーもやったら?
という声が聞こえそうですけど。サイザルは、地肌を全く
削りませんのでアルミの「す」等は残ってしまうのです。ですから
ペーパーでの作業が必要になってきます。
同じく、サイザルと白棒、青棒によりカムカバーボルトの頭も研磨します。表面が鏡面の輝きに変わっているのがわかるでしょうか??

この作業も6個で30分ぐらいで終わります。
写真は、万力に6個まとめて押させて作業している様子です。

前期型のボルトは、中が六角になっていますのでサイザルが
中まで届きませんので、こういう光沢は無理かもですね。
いよいよ、カムカバーの鏡面仕上げです。エアリューターに仕上げ用のフェルトバフを付けて、白棒研磨から始めます。表面を軽く擦るだけで左の写真の差が出てきました。このときは、感動しました!

下半分は、1200番の耐水ペーパー仕上げ済み。
上半分は、白棒研磨のフェルトバフをかけたところ。
白棒によるフェルトバフ研磨の後、青棒によるフェルトバフ研磨が終わって、さらにピカールと綿生地で最後の仕上げが終わった所です。
部屋の中ですので、どれだけきれいかよくわかりませんね。

エアリューターにフェルトバフを付けて磨く時に回転面がカムカバーに当たって傷が付いたりしましたので。その辺を細心の注意で行ってくださいね。

ボルトにつける紙ワッシャーとアルミワッシャー等もついでに
新品に交換しました。
左写真が取り付け完成の画像です。鏡面になっているのが
おわかりでしょうか????
鏡面仕上げがわかりにくい〜〜。
真上からの写真です。撮った私の体がカムカバーに
映っているのがおわかりでしょうか?????

実際は、すごくきれいで感動ものです。。。。

さあ、貴方もやってみますか???むふふ。

総作業時間。丸2日間。時間にして約40時間ぐらいです。
手に耐水ペーパーをもったまま、朝を迎える覚悟と、腰痛に耐えることの出来る人なら
必ずや、この輝きを体験することができるでしょう!!!!

貴方も、見た目15馬力アップしてみますか???むふふ。

忠実に報告したつもりですが、同じようにならなくても一切、責任は取りません。あしからず。


耐水ペーパー 60番 1枚 1枚80円〜120円ぐらい 個人の適量で枚数は変わります。
別売りで、ペーパーを巻く「アテ」を使用ください
80番 3枚
120番 3枚
320番 1枚
600番 1枚
1000番 1枚
1200番 1枚
フェルトバフ かた 1個 500円 今回は使用せず
普通 1個 500円 今回は使用せず
しあげ 1個 500円
軸付き仕上げ 1個 600円 今回は使用せず
サイザルバフ 普通 1個 650円
粉塵マスク 10個入り 1個 200円
研磨剤 白棒 1個 300円 安売り価格
青棒 1個 1200円 安売り価格
ピカール 1個 500円
溶剤 KCクリーンユニ 1個 3150円 送料別(1000円)
潤滑剤 CRC(556) 適量 200円
ジョイント アーバー 1個 300円
衣装箱 1個 タダ
カムカバー ガスケット 1個 5000円
ボルトのワッシャー 紙とアルミ 計6個 以前、エンジンガスケットキットに
入っていたものを使用
エアリューター 整備工場の借り物
合計金額  概算で10,000円です。
上記、金額には、カムカバーガスケットとワッシャー代は含まれていません。
合計金額は、あくまでも目安としてお考えください。