第3回目のテーマは   105系ジュリアにバケットシートを付けてみよう!


 長年の夢である。バケットシートへの変更。私個人としては約3年前から考えていました。
一つは、純正シートの劣化に伴い、見た目的にも満足できなくなってきたこと。

 もう一つは、レースをするならやはり、体のホールドを確保しないといけない。ということ。
お金が貯まるとやはり、インテリア的存在のシートは後回しになりがちで・・・・

 やっと、今回シート交換へと踏み切ることができました。
これから、シートをバケットに交換したいと思っておられる方、ジュリア系なら
かなり、参考になると思います。ぜひ、読んで行ってください。


私は、バケットシートは絶対、アルファ乗りとして「スパルコ」じゃないと。
という先入観がありました。スパルコのシートの性能がどうこうではなくて
見た目的、また、デザインも凄く好きでした。

今回、シートを購入するにあたり、4人の方の協力で購入することになりました。
まず、スパルコに付け替えた経験のある、TIPOという雑誌に掲載の山田さん(通称、マタンキーさん)
そして、スパルコシートを正規で並行輸入しておられるショップ ラ・ストラーダの山口さん。
そして、ジュリア用のシートレールを作成しておられる所への仲介として、ナオイトレーディングの
名古屋店の方
そして、直接はお話していませんが、実際にシートレールを作成された中原製作所さん
実際に作成された方は菅谷技術主任さんかも・・・。


まずは、TIPOという雑誌のマタンキーさんとのメールのやりとりの一部を公開します。

シートレールに関しては、中原製作所の菅谷技術主任がデータを
持っているはずですが、個人レベルでの注文は受け付けていないかもしれません。
そこで、その代理店であるクランツの武部さんを訪ねれば良いと思います。
ちなみに連絡先は03-5838-7621です。
ただ、あのシートレールは重いです。
強度計算をしっかりしているために、ローポジションも結構できないし、
重量があります。
その点で行けば、スパルコR&D(電話045-382-8888)のシートレールの
方が軽量だと思います。何やらカーボン製のレールも造るそうだとか。
でも、値段は高いはずです。スパルコは、石塚さんを訪ねて下さい。

左ハンドルの場合は、たいがいのバケットが装着可能なはずです。
ボクのは右ハンドルなのでどうしても小さいバケットしか入らなかったのですが。
ドアの内張を剥がせば右でもある程度はいけるはずですけれど。
せっかく左に乗っているのなら、好きなの選んだ方が良いかも知れませんね。

あと、シートレールの製作があまりにレスポンスが良くなければ、
きっと汎用のOMPやスパルコのレールが合わせられるはずです。
シートレール自体に穴を開けなくてはいけませんが、基本は
ボクのも同じで、もともと穴の開いてないレールを業者がもっているだけの話ですので。

ということでした。私は、ナオイトレーディングさんで注文して中原製作所さんから
作ってもらったことになります。それでは、シート交換の作業の詳細をします。


これが、シート交換前の状態です。
2000GTVの左ハンドルです。
シート幅のスペースが右ハンドル車よりも余裕があるのです。すべてのジュリアに言えます。
すでに、4点式のサベルトを装着していましたので今回はうまく、装着できるか?の期待と不安が入り混じっていました。
これが、今回装着するスパルコのシートです。
その前のが、シートレールです。
かなり、がっちりしたシートレールです。
重さを測ってみました。体重計に乗せているのですが、目盛が見えませんね。
レールの重量が約7kgです。
写真はありませんが、スパルコのシートの重量が7.2kgでした。合わせて14.2kgになります。
ちなみに、取り外した後の純正のシートとシートレールセットでの重量は17.8kgでしたので重さ的には約3.6kgの減量になります。
まず、純正シートをはずします。
シートを前後に移動して写真のようにしてはずしていきます。ゆるくなったら6角の反対側を使って早く回すことができます。
今回の作業で必ず必要になったのは、6角棒レンチでした。私が購入したのは、PBというスイスのメーカーものです。PB自体ドライバー等でかなり有名ですが、高価です。
この工具が、ただのレンチとちがうのは裏側がボールポイントになっていることです。
これが、あるのとないのでは、作業性がかなり違うでしょう。また、これが、無いと無理かもしれません。かならず、購入することを勧めます。ですが、車次第では、取り付けボルトが6角タイプではなく、既に普通のボルトに変更してる可能性もありますので、事前に確認しましょう。ただ、レールの中にあるボルトですのでスペース的に6角のままのケースが大半だと思います。
左の写真のような形状をしています。
参考に工具で有名なKTCのツールを掲載しました。やすくてしっかりしています。メーカーにこだわることのない方はこれで充分に力を発揮します。ボールポイントが斜めの角度でも閉めることができるのが最大の長所です。
後で、出てきますが、取り付けの際のセンター側の後ろ(右後ろ)のボルトはこれを使わないと無理です。
ちなみに、値段はメーカー希望小売で1600円です。
写真のように、斜めにしても早回しができるのです。
このように、うまくスペース的に効率的にボルトを外していきます。
これが、シートレールごとはずした写真です。
写真のように各寸法を測ってみました。
すると、ボディの歪みや精度の問題でが誤差が少し出ています。フロント側の2点とリア側に2点は高さ的にリア側がかなり下がっていますが、それはシートを後傾させるためです。
少々の誤差は、この写真でわかると思いますが、ボルトが入る部分のナット側が、矢印の大きさまで縦横自在に動くのです。ただし各取り付け箇所で5mm程度です。このありがたい補正である程度は付くのでしょう。
ですが、今回ジュリア用として注文したものが4点の穴のピッチが違う点です。
私は購入する前から事前にわかっていて購入していましたので、焦ることありませんでした。
中原製作所では105系アルファとして寸法データがあるのは3種類ぐらいあるとのことでしたが今回注文したものが一番ピッチが近かったので、もしかしたらそれで合うかも。という願いもありました。が・・・残念でした。矢印の位置にワッシャを置いているところが私の車にあうポイントでした。リアの右側に付いているボルトナットがありますが、これは、斜め方向に付ける純正のシートベルトのステイです。
これが、邪魔をしているのでリア側の2点を
車側の位置に固定してフロント側で位置決めをしたところ、これだけの誤差が出てきました。もともとのピッチも前後方向は315mmと聞いていたのでその分手前に穴を開けることになります。
穴は経12mmで開けました。
矢印が今回開けた穴です。右側がずれているのは自分の車の穴に合わせた結果です。
基本的にボディ側の取り付けの方は強度が落ちるのでいじりません。レール側で加工したほうがいいでしょう。レールの厚みが4mmほどありますので電気ドリルを持ってない方は近くの板金屋さんに駆け込んで頼んでみてください。
シートとシートレールを初めに付けておきます。写真のようにシートレールはスパルコ用として寸法が取ってありますので片側で1cmの隙間ができます。これを、付属のワッシャを詰めて固定します。今回購入したシートはREVUというもっとも幅の狭いものを注文しました。
その分シートレールとの隙間があるのでしょう。私が今回注文したシートは並行ものですので車検時に対応できない可能性があります。
バケットシートはOKとか、後ろを布でカバーしてあれば、OKとか、そこそこの車検場で判断基準が違うのですが、なんと言っても安いので車検時にはシートレール事交換すればいいかなと思っています。そのためにも、クルマ側のステイはいじらないことです!
早速取り付けます。センターコンソールとシートの隙間での作業で、しかも、6角がまっすぐ入らないのです。こんな時に役に立つのがボールポイントなのです。このように斜め方向でもきちんと取り付けることができました。
ただし、トルクの問題はありますので最後は、ペンチ等でレンチ挟んで締め付けましょう。
力をかけすぎないようにしてください。他の3点はうまく取り付けることができますので心配はいりません。
取り付け後の周りとの寸法を測ってみました。
これをみてREVUとの寸法差を比較してください。他に気に入ったバケットシートがある方はその寸法分だけは自由にシートを選ぶことが
できるのではないでしょうか?
この写真は左ドアを閉めてシートの一番出っ張りのある所での隙間です。内張りに少し当たってもいいぐらいなら、3cm隙間がありました。限界は2.5cmぐらいでしょうか。
天井内張りとシートの隙間です。14cmありました。
私の身長が177cmあるのですが、私が完璧にシートを合わせてシートベルトで固定した状態で頭の先からの隙間が約指2本ぐらいです。レースでヘルメットを被るとぎりぎりでしょう。
もちろん、胴の長さ次第です。(笑)
助手席側との隙間です。約14cmあります。
バランス的にはでっぱり過ぎてなくていいと思います。レースの時は助手席と後部差席は外すと思いますので関係ありませんが、街乗りの方はこのバランスも気になる箇所ですね。
後部座席との間隔です。約20cmあります。
これは、あくまでも参考です。
私がシートをセッティングしたときはこれぐらいスペースが開きました。足先はシートの下に入りますので大丈夫です。ただ、車検時にも指摘される安全面があります。運転席の後ろに人を乗せるとシートが剥き出しですので助手席の後ろの方が安全でしょうね。
上の写真とこの写真でわかると思いますがシートレールとシートの取り付け位置はこれでも一番下にセットしています。穴が3段階にあります。シート自体の前傾、後傾も取り付け位置で調整可能です。ただ、アルファの場合クルマ側のステイが後ろ側が下がっていますのでどっちも一番下でセットしても程よい後傾ですので問題ありませんでした。
ただ、マタンキーさんの紹介のスパルコのシートレールは、もっと軽くてもっとローポディションなのかな〜?と思っています。
シート調整も終わり、シートベルトを付けてみました。さすがに、雰囲気がでてきますね。
こうなるのを、3年も待ちました。(笑)

シートの色を黒にしたのは、内装等と色を
統一したかったからです。
これで、完成です。座席を倒せなくなりましたが、これで体のホールド感が断然変わってきますのでコーナーリング時の体の揺れなどを気にすることはなくなりそうです。

今回のシートとシートレール交換にかかった費用
種類 金額 購入したショップ
バケットシート 税込み、送料サービス
40,740円
ラ・ストラーダ
大阪府池田市畑1−18−1
072−751−0601
シートレール 注文生産、税込み、
送料1,000円込み31,500円
ナオイトレーディング 名古屋支店
052−901−4900
合計金額 72,240円