第1回目のテーマは クーラントの交換とラジエターのフラッシング
下準備
できれば、ホース付の水道蛇口があるところ。
各、ドレンプラグの位置および、ボルトのサイズの確認。エンジンブロックのドレンプラグがわかりにくい。
クーラントを混ぜて入れる容器類。2リッターぐらい入るポリ容器等。
クーラント液。各車種の容量分。
フラッシングを初めにするなら、フラッシング液も
(フラッシングとは、エンジン内部の水路とラジエター内部の水路の堆積物を取り除きオーバーヒートを
未然に防ぐ一つの予防策)
クーラント液は1600で7.4リッター1750/2000GTVで9.6リッター入ります。
クーラントはそのまま入れる補充液タイプと水で薄めるタイプがあります。
通常、2000GTVなら2.5リッターぐらいクーラント(薄めるタイプ)を買って水と混ぜて挿入します。
目安としての割合は、水3にクーラント原液1と考えてください。
教科書の手順。
クーラントが冷えていること。ラジエターの上部のフェラーキャップを開き、下のラジエタードレンプラグ(ボルトサイズ14番)を開き
ラジエターのクーラントを抜く。
エンジン左側(エキマニ側でクラッチに近いところ。4番エキマニの近くにある)エンジンドレンプラグを開けるシンリンダーブロック
内のクーラントを抜く。
その後、各ドレンプラグを閉めてラジエターにラジエター用のフラッシング剤(500円ぐらい)を入れる。
その後に各使用方法を確認してください。
フラッシング剤を入れたらエンジン内部とラジエター内部両方とも水で満水にしてフィラーキャップを閉め
アイドリングもしくは走行します。15分前後。
エンジンは冷えるまで待ち、各ドレンプラグを開け水道のホース等で水を入れ内部経路のフラッシング剤を押し流す。
きれいな水でラジエター側、エンジン側をすべて満たしてキャップを閉めアイドリングでまた10分程待つ。
そして、また先ほどと同じ工程で押し流す。
エンジン側のクーラントはインテークマニホールドのフロント側(サーモスタットの手前)にエアー抜きのスクリューがあります。
真鍮製のボルト(14番)前期型は、インマニの車内側にあるものもあります。注意(水温センサーと間違えないように)
配線がついていませんのでよく確認してください。エンジン側はここが一番高い所になりますのでエンジン側のクーラントは
ここから注入してください。
ラジエター側は上部のフィラーキャップから注入すればいいです。また、ヒーターがMAXまで上げてあるかも
確認してください。水路を遮断していると空気が多く入ってます。
インテークマニホールドのエア抜きスクリューからクーラントのみしか出てくなくなったら最後まで閉めこみます。
スクリューは、ねじ部の途中に穴が空いていますので半分閉めこんだ状態からでもクーラントのエアー抜きができます。
なぜ、こういうことをするかというと、サーモスタットで回路がバイパスされているため(低温では閉まっている)です。
また、いったん作業が終了してもしばらくしてもう一度エアー混入を確認してください。
その実際
私の場合
私のは2000GTVでリザーバタンクがあります。(後期型)
私の場合はまず、サーモスタットを外します。この時にラジエターとサーモスタット間のクーラントがこぼれますので
事前にデストリビューターのキャップ部分をビニール等で直接クーラントが付かないように保護します。
サーモスタットをはずした状態でまた元に戻します。そして、ラジエターのフィラーキャップを外し、フラッシング剤を注入します。
フラッシング剤は200mlぐらいですが、サーモスタットを外すときにそれぐらいはこぼれますので注入できると
思います。もし、入りそうになかったらラジエターのドレンプラグから少しクーラントを落としてください。
その時は、またラジエター内を満水にすること。
クーラントが熱いときにラジエターのドレンプラグを外していますが、オーバーヒートしているわけではないので
やけどすることはありません。
サーモスタットを外すことによってバイパス経路が役に立たなくなりますので強制的にエンジン側と
ラジエター側が循環するようになります。
そしてフィラーキャップを閉めます。その状態でアイドリングで20分待ちます。ヒーターはMAXにしておきます。
そして、フィラーキャップを外してその後、ドレンプラグを外します。クーラントを抜き取ります。
私の場合はエンジンブロック側のドレンプラグを外しません。理由はエキマニが邪魔してはずしにくいこと。
エンジンが熱いときに交換してしまうのでエキマニが熱くて外すどころではない。ドレンプラグが狭い所にあるので
工具で外すときにジョイントしながらの作業になるのでボルトをナメル可能性がある。(めんどくさいだけかも。)
よって、ラジエター側を満水にしながらエンジン内のクーラントを循環させて古いクーラントを流しだします。
この作業を3回繰り返します。この時、サーモスタットを初めに外していますので水温があまり高くまで
上がりませんのでアイドリングが安定しません。アクセルレバーで1500回転ぐらいまで上げてやります。
クーラントは通常、赤、もしくは緑色ですので透明になるのが目安です。
もちろん、リザーバタンク内は、外してきれいにしておきます。
そしてクーラント量を多くした混合液(水と混ぜたもの)をラジエター側から注入します。
濃いめに混合していますがあくまでも全体の割合はクーラント液1に水3です。
濃い目のクーラントで2.5リッター分が入ったら残りをすべて水で満水にします。
ラジエター側で作業するのでどうしても完全に混ぜた状態では入れられませんが特に問題は
ないと思います。
そして、サーモスタットをまた装着します。その時にどうしてもエアが混入しますので
ラジエター側はフィラーキャップからエアーを抜きます。それでも完全にエアーは抜けませんが
一度エンジンをかけます。今度はインテークマニホールドのエアー抜きスクリューを少しだけ緩めて
エアー抜けを確認します。アイドリングします。(10分ぐらい)サーモスタットが開いてラジエター側上部が熱くなったこと
を確認してからエンジンを切り、もう一度フィラーキャップを開け満水にします。
これで一通り作業は終了ですが、リザーバタンク内にもクーラントを
適量まで入れ、パイプ間のエアー抜きも忘れずに。
しばらくして、もう一度フィラーキャップを外して満水状態を確認してください。