エンジンレストアを終えて・・・

エピローグ










































ジュリアエンジンOHレストア企画

監修 SRS篠田





自分が試してみたい事すべてを

とことん納得するまで手抜きなく仕上げたことは賞賛に値します。

このような作業は、ビジネスではとても出来ません。

私も、若い頃は同じように、朝から晩まで、それこそ寝るのも忘れて

ポート研磨、バランス取り、組み付け、テスト走行の繰り返しで、

どれだけポートに穴を開けてしまった事か・・・・・

   しかし、そういった積み重ねで今があると思っています。

今思えば、毎日が楽しくて楽しくて、どんな結果が出るのか。

こうなったら、次はあれを試してみようってね。

こんな世界に足を踏み入れてしまったあなたは、もう元には戻れませんから

(おそらく、戻る気はないでしょうけど)(笑)

 また一人、私と同じ様な病人が増えてしまった事は、非常にうれしいことです。 


私がいつも思うすばらしい職人とは、頭で考えたことが指先を伝わって、

そのまま形として表すことが出来、さらにそれが高い評価を得ることが出来る

作品を作れる人ではないかと思っています。

仮に優れた知識を持っていても、それを生かすことが出来なければ、

宝の持ち腐れですよね。 



さて、ENGについてですが、作業前と完成後の比較では、

明らかにトルクが低回転から発生していますね。

しかも、グラフを見ると測定開始後いきなり最高トルクに近い値が出ていますが、

これを見るだけで相当扱いやすい特性に変わったのがよくわかります。

出力特性カーブでもトルクが増えた分、

以前よりもカーブが肥えたものになってきています。


本来のALFAのグラフが、どのような特性なのか知りませんが、

初めてOHし、このような結果が出せたのはすばらしいことだと思います。



ただ、作業開始の頃に園村さんが思っていただろうと思われる(あくまで推測です)

「この部分はここまでやればこのくらいの性能は出るだろう」

「いや、出てほしい!」「このパーツを組み込めばこのくらいの性能アップはするだろう・・・」と、

期待して頑張って来られた様ですが、結果はどうでしょうか?


これは、別にケチを付けているわけでもなく、

現実にほとんどの方がハイカム、ハイコンプピストン、”高性能”と言われている

電子パーツなどに交換する場合、どうしても自分の願望が先行してしまい、

過剰な結果を期待してしまうことが多いはずです。

その結果、期待はずれに終わってしまった。という経験をされた方も多いと思います。



よく、カムのタイミングを変更したら特性が変わってパワーが出る。

キャブを大きいのに変えたらパワーが出る等々。

あながち間違いではありませんが、これが果たして、

自分が思っている特性の満足出来る車になるのでしょうか?

答えは、特殊な場合を除き、ほとんど

「NO」です。



4サイクルのENG特性は、カムでほとんど決まってしまいます。

純正のカムのタイミングを変更して多少のパワーアップは出来るでしょう。

しかしその反面、トルクカーブも高速側に移行し、扱いずらくなります。

キャブもしかりで、メーカーが膨大な開発費をかけて作ったENGを、

上記のような単純な変更で期待どおりのENGが出来るのだったら、

最初からメーカーがそうして来ると思いませんか? 


今回、園村さんが、かなり深く追求し、慎重な作業で詳しいデータ

(キャブセッティング、その他)を発表されていますが、

そのデータからも、私が言った事がよくわかると思います。


個人が、自分の思ったように作業し、

結果を楽しむのも一つの趣味として、

おもしろい事ではあります。 




SRS (篠田レーシングショップ代表)篠田


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個人が、エンジンをOHするとき。

圧倒的に足りないもの。

それは、経験値。

プロであれば、いろんな経験から得られた事を

最短で最大に発揮することができる。

それを、個人が補うには知識と執念と根性と資金。

私は、それを今回痛感した。


ならば、経験を積む。

そのために、プロの世界に足を踏み入れた。


より確かな知識、より確かな経験を積み

さらに、高みを目指して「職人」になる。


今回のOHは、私の人生を変えた。

そう言っても過言ではないかもしれない。


ゴールの無い。職人への道。




ライバルは、「自分」

乗り越えるのは、「自分」

そう言い聞かせて、この道を歩んでいく。


すべては、「手の職人」になるために・・・・・・。


                      2005年  6月1日   そのちゃん@管理人



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エンジンOHにて、 総費用等・詳細



エンジンを降ろした日〜エンジンに火が入った日まで
実質の作業日数   88日

総作業時間   約900時間

実際作業終了までに掛かった日数 約10ヶ月。

※慣らし走行や、実走行後の整備を含まない。




設備投資       388,495円

交換パーツ代    484,904円

雑費           20,761円

ケミカル用品      40,583円

内燃機加工代金   148,720円


高いと思うか。安いと思うかは、今見ている貴方次第です。

※なお、上記金額に本人の作業工賃は一切含まれておりません。


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